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5月21日、読売新聞の朝刊1面のトップに、作業所や授産施設で働く障害者に対する労働法規の適用基準を厚生労働省が改定する旨の記事がありました。 記事によると、企業並みの作業実態があっても、訓練計画に盛り込み、「障害者の同意」があれば「訓練生」として、労働関係法規の対象とならないとする現状を追認する内容のようです。 報道の内容から判断すると厚生労働省は障害者のおかれている現状(労働者として認めず、最低賃金、労災、雇用保険の対象外)を改善しようとはせず、「訓練」というかくれ蓑により、障害者の通う「施設」の救済を主に考えているようにみえます。 「訓練」というのは、個々人に対して、期間を定めて、到達目標を設定して行い、その結果を評価する事が大切であり、また、それによって訓練する側も第三者に評価される必要があるのではないでしょうか?
厚生労働省が考えなくてはならないことは、障害者が地域社会の中で普通に暮らしていかれるような環境を整えることであり、障害者が利用する施設を救済することではない筈です。 障害者の親の中には、施設がなくなると困るという人もいますが、ただ預っているだけの成人の保育園的な施設が必要でしょうか? 障害者と障害者が利用する施設は、利害が一致することもありますが、一般的には利害が対立すると考えるべきです。 施設を救済することは障害者の救済にはならないのです。
前回の会報で知的障害者は「労働者でない」ことよりも「労働者である」ことを望んでいます、と書きました。 厚生労働省は、障害者を救済するのには、障害者を「労働者」として労働関係法規の対象者とし、しかるべき賃金を支払うためにはどうしたら良いかを考え、民間企業に押し付けるだけでなく(「障害者の雇用の促進等に関する法律」)、障害者の「働く場」を増やすことを考えて欲しいものです。
知的障害者の方たちは「なにもできない」のではなく「なんでもできる」のです。 施設は彼らが力を発揮できるよう丁寧に繰り返し訓練することが本来の役割です。 それでも、障害者の中には労働が困難な方も大勢いらっしゃいます。 国、都道府県、市区町村は、この方たちにはもっと手厚い支援を行うべきであり、施設利用料の一律一割負担などはなくす必要があるとおもいます。 その為に実施機関は、もっと障害者個々人を把握する必要があるのではないでしょうか? 国は国家レベルの対応を、都道府県は都道府県レベルの対応を行うものでしょうが、少なくとも市区町村では、もっと障害者個々人をみて対応する必要があると思います。 市区町村は、主に障害者が利用する施設(多くは市区町村が行う事業として事業者に委託している)への対応を行っているようですが、知的障害者の場合、自己の意見・要求を他へ伝えることが困難である場合か多く、それを施設が代弁していると考えることは大きな間違いです。 障害者と施設の利害は相反するのです。
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